Casa VINITALIA
7 Marzo, 2008



南チロルの風


昨年6月のことです。

念願
かない、北イタリアで最も美しい街といわれる
アルプスの麓アルトアディジェ州の、
「MERANO」を訪れる機会に恵まれました。

一昨年、アルトアディジェの州都であるBolzanoを訪れて以来、
イタリア人の陽気さとドイツ人の真面目さをバランスよく備えた
素晴らしい人たちの住むこの街をすっかり気に入った私でしたが。

たびたびこのコラムにも登場しているAlois Lagederさんに連れられ
Bolzanoから車で30分ほどの小さな街
「MERANO」の一軒のレストランにいきました。

評判どおりの美しい街並み、
その一角の緑に囲まれた小さなお城の門をくぐると
気持ちの良いテラスの広がるきれいなリストランテ。

イタリアらしからぬ?きれいな空気が流れている店だなあ、
第一印象で感じました。
(プロの端くれである私は、第一印象の
空気感で店をほぼ判断するのですが)

「Buon Giorno! こんにちは」
すぐにその理由がわかりました。
日本人マネージャーが出迎えてくれたのです。

イタリア人になりたい!と背伸びしている風変わりな日本人ではなく、
純日本人としての立ち居振る舞い、
明るい笑顔の奥に、凛とした佇まいを見せる
まさに私の理想とするサービスマンがそこにはいました。

カジュアル=ルーズではない、
良く言われるフレーズです。
とかくいい意味でルーズが普通なイタリア人、
店内の空気もそういう店が多いのは事実です。
 
なので私はその店に入ったときの、
イタリアではありえないこのカジュアルな空気感に背筋が伸び、
この爽快感はいまだに昨日のことのように思い出されます。
 
普通、イタリアで日本人に出会わすととても気恥ずかしく、
なんだかイタリアを汚しているような、
妙な罪悪感にさいなまれ、居心地が悪いのですが。
 
この日ばかりは、この凛とした空気感を作り上げている彼と同じ日本人であることが誇らしく、
自分の国にイタリア人を招待しているようななんとも優越感に浸りました。
 
と同時に、日本人は欧米に比べてサービスが劣っているなどと良く言われることには
真っ向から反対したい私にとって晴れ晴れしいおもいでした。
 
欧米人のサービス技術と、日本人の持て成しの心の融合。
技術は訓練で養えますが、心であるDNAはまねできません。

確かに「ジャパニーズ・クール」がそこにはありました。
 
皆さんにこの想いを是非伝えたくて。

山下将士さん29歳。
Massa's Talk/ 南チロルの風
 
毎月コラムを書いてくれることになりました。
 

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                                      田沢浩
 
 
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